「君が代」と「教育勅語」そして「軍人勅諭」「尋常小学校修身書」

2023年4月25日アジア・太平洋戦争

国歌である「君が代」の意味を教えてもらいましたか。
国歌が国民にとって理解できない歌なら、新しい国歌を作るのも、国民の権利義務です。老人が古いものや歴史があるものだけに価値があると考えていると、日本の若い精神がさび付いてしまうことでしょう。
 ここでは、最初に「君が代」の意味と教育勅語、そして「軍人勅諭」を引用する。この「軍人勅諭」のなかでは大元帥としての「天皇」の歴史と、軍人の役割について簡潔に述べられている。次に戦前の一般国民の意識や道徳を、「尋常小学校修身書」の「修身」から引用して理解してみる。戦前の一般国民にとっては、この「修身」と「教育勅語」は一体化しており、あたりまえの「常識」であり「道徳」であった。現代から見ると前近代的に思える天皇制ではあるが、国民道徳と精神的支柱(「国家の宗祀」=国家神道)として、あるいは国の成り立ちの歴史において、日本の骨格であったに違いない。
(上題字「至誠奉公」)斎藤実、第30代内閣総理大臣・海軍大将・(昭和11年2.26事件で暗殺)(出典)「満州事変・国防献品記念録」陸軍省昭和8年8月発行

大日本帝国の根幹の思想。「君が代」と「教育勅語」3-1

最初に「君が代」の意味。次に「教育勅語」については、音声合成(中性声)で聞いてみる。

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「軍人勅諭」3-2

ここでは、「軍人勅諭」を引用する。1878年(明治11年)に起こった「竹橋事件」。近衛砲兵大隊の兵士が蜂起し、当時仮皇居だった赤坂離宮へ、天皇への直訴を試みた。天皇と政府に忠誠を誓うはずの近衛兵の反乱は政府に衝撃を与えた。山県有朋は陸軍全兵士に「軍人訓戒」を配布した。そしてそれを元に「軍人勅諭」が作られた。日本軍の根本思想である

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「尋常小学校修身書」から見る「教育勅語」3-3

ここでは「尋常小学校修身書卷六児童用」昭和12年(1937年)10月文部省発行を引用する。この「修身書」では、アメリカ人のベンジャミン・フランクリン(アメリカ合衆国建国の父の一人として讃えられる)も登場しているし、護憲、兵役、納税の義務、投票権の行使義務などが書かれている。戦前の天皇制・道徳教育だからといって全否定してしまえばよい、というものでもない。下の目録(目次)をクリックして、それぞれの課(章)にいくことができる。脱税、投票放棄についても、きっちり小学校生に教えている。現代の社会人も、このことをきっちり教わってきたのであろうか。

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