(世界史)「18世紀」②(アメリカ独立戦争とフランス革命)

2023年4月16日世界史

アメリカ独立戦争そしてフランス革命。世界は封建君主の時代から新時代へ移っていく。
フランス革命のニュースが日本に伝わったのは、1794年のことである。オランダ船の船長が毎年徳川幕府に提出する『風説書』には次のようにある。

「ふらんす国臣下の者ども、徒党仕(つかまつ)り、国王ならびに王子を弑(しい)し、国内乱妨(らんぼう)におよび申候(もうしそうろう)」

●また1826年に幕府天文学者高橋作左衛門景保が、出島のオランダ商館長から聞いた話をまとめた『丙戌異聞』には次のようにある。(やさしくして書き写した文とある)(出典:「世界の歴史」中央公論社1961年刊)

「わが寛政の初め、フランス国ルイ16世王の代にあたって、政令正しからず、国民苛虐(かぎゃく)にたえずして盗賊蜂起せしに、有司(やくにん)も制することあたわず。1793年正月、国王ついに賊のために弑(しい)せらる。時に5人の諸侯あり。1人の名をバラスという。4人の名は記さず。この5候力をあわせ、賊を討って、これを平らげ、おのおの一致して国を治めしかども、互いに地を広めんとてまた軍(いくさ)おこり、或は隣国と戦い、国内静ならず。これよりさきボナパルト・ナポレオンなる者あり。(中略)ここに至ってボナパルト兵を起し、まずコルシカ島を奪い・・・」と続く。

当時の日本では「自由・平等・博愛」の3理念ではなく、ナポレオンの創出した「歩兵・騎兵・砲兵」の3兵戦術に驚嘆したという。
ここでは、綿引弘「世界の歴史がわかる本」全三巻三笠書房2000年刊、綿引弘「一番大切なことがわかる(世界史の)本」三笠書房2008年刊、「クロニック世界全史」講談社1994年刊、「丸善エンサイクロペディア大百科」丸善1995年刊、「世界の歴史」中央公論社1961年刊、「世界歴史大系イギリス史」山川出版社1990年刊、「新版世界各国史・南アジア史」山川出版社2004年刊、などから要約・引用した。また吉川弘文館「世界史年表」も参考にした。

★アメリカ独立戦争(1775年~1783年)3-1

18世紀はイギリスとフランスの戦いでもある。フランスはアメリカ側についた。イギリス軍と植民地(アメリカ)の民兵が衝突し、ついに独立戦争に発展した。世論を独立支持に傾かせた「コモン・センス」の一部を引用し、「独立宣言」も引用する。

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★フランス革命前のフランスの状況。アンシャンレジーム(旧制度)、第3身分とは。3-2

●当時、フランスは、7年戦争(1756年~63年)の渦中にあり、植民地争奪をめぐってイギリスとしのぎをけずっていた。すでにスペイン王位継承戦争(1701年~14年)では、両国は北アメリカを舞台にはげしい植民地争奪戦を展開して、フランスはニュー・ファウンドランド、アカディア、ハドソン湾地方を失い、ついでオーストリア王位継承戦争(1740年~48年)では、フランスは英領マドラスを奪ってインドにおけるフランス勢力を一時的にも伸張することができた。しかし、1世紀にわたる両国の闘争に終止符をうつこの7年戦争は、イギリスの決定的勝利に終わった。

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★フランス革命(1789年~1799年)全国三部会開催・「テニスコートの誓い」憲法制定国民議会・「人権宣言」3-3

フランス国民は、封建的な旧制度と絶対王政を倒した。ルイ16世は処刑され、「人権宣言」が公布された。しかしジャコバン派の独裁と恐怖政治が行われ、ついにナポレオンの出現をみる。

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Posted by hoshino